研究テーマ

安藤研究室( MEMS&トライボロジー研究室 )では、MEMSデバイスをトライボロジー計測に応用したり、MEMS製造技術を応用して低摩擦面の開発を行っています。MEMSの開発と作製、トライボロジーの研究の両方を行っている研究室は、世界的にも極めて珍しいと思われます。2つの研究を同時に進めることで、新しい研究分野や技術が創出され、それぞれの研究の深化が図られます。MEMS製造技術を利用して実現したナノストライプ構造を用いた研究では、ナノスケールのテクスチャリングの潤滑効果を調べたり、任意の摩擦係数を実現する摺動面開発を行っています。また、静電アクチュエータ駆動のMEMSデバイスを開発し、MEMSの優位性を活かして摩擦現象の根源に迫るための研究を行っています。他にも、試作した摩擦試験装置を用いたり、AFMに独自の機構を組み込み、マイクロ荷重下の摩擦特性を調べています。「研究テーマ」のページでは、以下のテーマについて紹介しています。

MEMSの開発と応用

単純なプロセスで作製される3次元マイクロステージの紹介と、同ステージを用いた世界最小のAFMの開発、歪み発生マイクロデバイスによる原子間隔が摩擦に与える影響について紹介しています。

ナノストライプによる低摩擦化と摩擦制御

Si(100)面の異方性エッチング、多層膜の蒸着、研磨という「枯れた技術」の組み合わせで作製されるナノストライプ構造の紹介と、ナノストライプ構造をベースとした、自己再生可能なナノテクスチャリング作製と低摩擦表面開発、真空中の長寿命固体潤滑技術、摩擦制御技術などを紹介しています。

マイクロ荷重下のトライボロジー特性

垂直荷重がnN〜mNでの摩擦特性や、凝着力が摩擦力に与える影響について調べています。そのために、引き離し力と摩擦力の両方が測定できるような装置を開発しました。それに加え、市販のAFMを摩擦試験装置として用いるだけではなく、特殊なカンチレバーを組み込んでのトライボロジー計測を行っています。


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